介護業界への転職を考えているけれど、「履歴書って何をどう書けばいいのか分からない」と悩んでいる方は少なくありません。特に異業種からの転職だと、自分の経験をどうアピールすればいいのか迷ってしまいますよね。
しかし、必要以上に構える必要はありません。介護転職の履歴書は、ポイントさえ押さえれば、未経験でも「この人に会ってみたい」と思わせるものが作れます。大切なのは完璧な文章力ではなく、誠実に自分の思いを伝えることです。
この記事では、介護転職の履歴書で重要な3つのポイントから、各項目の書き方、志望動機・自己PRの具体的な例文まで、必要な情報をすべてまとめました。これから履歴書を書く方は、ぜひ参考にしながら取り組んでみてください。

介護転職の履歴書で重要な3つのポイント
ポイント1:丁寧さがすべて
介護施設の採用担当者は、履歴書の内容だけでなく「丁寧に書いてあるかどうか」も重視しています。なぜなら、介護の仕事そのものに「丁寧さ」が求められるからです。雑な字、誤字脱字、修正テープだらけの履歴書は、「この人は仕事も雑なのではないか」という印象を与えかねません。
手書きの場合は黒のボールペンで一字一字丁寧に。パソコンで作成しても問題ありませんが、手書きのほうが誠意が伝わりやすいと考える施設も一定数あります。
ポイント2:空欄を作らない
履歴書の空欄は「やる気がない」と受け取られるリスクがあります。書くことがない項目でも、「特になし」と記入するか、何かしら埋める工夫をしましょう。特に志望動機欄と自己PR欄は絶対に空欄にしてはいけません。
ポイント3:すべてを介護に関連づける
前職の経験も趣味や特技も、「介護に活かせる」という切り口で書くのがコツです。料理が趣味なら「利用者の食事作りに活かせる」、スポーツの経験があるなら「体力面の不安はない」というように、あらゆる要素を介護と結びつけて表現しましょう。
各項目の書き方を詳しく解説
写真
第一印象を大きく左右する重要な要素です。以下のポイントを押さえてください。
- 3ヶ月以内に撮影したもの
- 明るく自然な表情(無表情はNG)
- 清潔感のある身だしなみ
- 背景は白か薄いブルー
- スーツまたはきちんとした服装
スマホの自撮りは避けて、証明写真機か写真スタジオで撮影するのがベストです。数百円の投資で印象は大きく変わります。
学歴・職歴
学歴は高校卒業から、職歴はすべて正確に記載してください。空白期間がある場合は「家族の介護のため」「資格取得のため」など、理由を簡潔に添えておくと安心です。
転職回数が多い場合でも、すべて記載するのが基本です。虚偽記載は経歴詐称に該当するため、絶対にやめましょう。
資格・免許
介護に関連する資格はすべて記載してください。
- 介護職員初任者研修修了
- 介護福祉士実務者研修修了
- 介護福祉士
- 普通自動車運転免許(送迎業務で必要な施設も多い)
取得予定の資格も「〇〇研修受講中(△月修了予定)」と記載してOKです。学びに対する前向きな姿勢のアピールになります。

志望動機
志望動機は以下の3段構成で書くと、論理的に整理しやすくなります。
- 介護を志した理由(きっかけ・具体的なエピソード)
- この施設を選んだ理由(施設固有の魅力を具体的に)
- 入職後の展望(どのように貢献したいか)
未経験者向けの例文:
「祖母の在宅介護をきっかけに、人の生活を支える介護の仕事に強い関心を持ちました。御施設の『利用者様の笑顔を大切にする』という方針に共感し、志望いたしました。前職の接客業で培ったコミュニケーション力を活かし、利用者様に寄り添ったケアを提供したいと考えています。現在、初任者研修を受講しており、来月修了予定です。」
自己PR
自己PRは「具体的なエピソード+介護への活かし方」の構成で書くのが最も効果的です。
未経験者向けの例文:
「前職のアパレル販売で10年間、お客様のニーズを汲み取る接客を心がけてまいりました。特にご年配のお客様には、ゆっくり丁寧にご案内することで多くのリピーター様に支持していただきました。この傾聴力と対応力を介護の現場でも活かし、利用者様一人ひとりに寄り添ったケアを提供したいと考えております。」
経験者向けの例文:
「特養で5年間の介護経験があり、ユニットリーダーとしてスタッフ8名のマネジメントも経験しました。チーム内でのコミュニケーションを重視し、スタッフの意見を積極的に取り入れることで、ユニットの離職率を3年間ゼロに維持しました。この経験を活かし、御施設でもチーム全体のケアの質向上に貢献したいと考えております。」
趣味・特技
「特になし」と書くのはもったいないです。介護に関連づけられる趣味・特技を記載しましょう。
- 料理 →「利用者の食事作りに活かせる」
- 音楽 →「レクリエーションで活かせる」
- スポーツ →「体力に自信がある」
- 手芸・工作 →「手作りレクに活かせる」
- カラオケ →「歌のレクリエーションで活かせる」
趣味や特技の欄は「自分の人柄」を伝えるチャンスです。介護の仕事との接点を一言添えるだけで、採用担当者に「この人なら現場でも活躍してくれそう」と思ってもらいやすくなります。
履歴書でやりがちなNG例
NG1:志望動機が使い回しになっている
どの施設にも当てはまるような汎用的な志望動機は、採用担当者に見抜かれます。施設ごとに必ずカスタマイズして、「この施設だからこそ志望した」という要素を盛り込みましょう。
NG2:ネガティブな退職理由を書いている
「前の職場の人間関係が最悪だったので」といった表現はNGです。「新しい環境でスキルアップを図りたいと考えた」のように、ポジティブな表現に言い換えることが鉄則です。
NG3:字が汚い・修正テープだらけ
書き間違えた場合は、最初から書き直すのが基本マナーです。修正テープや二重線での修正はマイナスの印象を与えるため、避けてください。
NG4:嘘の経歴を記載している
経歴詐称は発覚すれば即解雇の対象になります。転職回数が多くても、正直に書くことが絶対条件です。

職務経歴書も求められる?
介護の転職では、履歴書に加えて職務経歴書の提出を求められるケースが増えてきています。特にエージェント経由の応募では、ほぼ必須と考えておいたほうが良いでしょう。
職務経歴書を作成する際のポイントは以下の通りです。
- A4用紙1〜2枚にまとめる
- 各職歴ごとに担当業務を具体的に記載する
- 数字で実績を示す(「〇名のチームを管理」「利用者〇名を担当」等)
- 介護に活かせるスキルをハイライトする
履歴書の提出方法
郵送の場合
白の角形2号封筒に入れて、折らずに送るのがマナーです。添え状(送付状)も忘れずに同封してください。
手渡しの場合
クリアファイルに入れた上で封筒に入れるのが基本です。面接時に「こちらが履歴書です」と丁寧に手渡ししましょう。
メール添付の場合
PDF形式で送信するのが一般的です。ファイル名は「履歴書_氏名.pdf」とし、本文にも簡単な挨拶文を添えてください。
介護転職の履歴書に関するQ&A
Q. 手書きとパソコン作成、どちらがいいですか?
A. どちらでも問題ありません。ただし、介護業界では「手書き=丁寧・誠実」という印象を持つ採用担当者が一定数いるため、迷った場合は手書きを選んでおくのが無難です。
Q. 志望動機が思いつかないときはどうすればいいですか?
A. まずは施設のホームページや求人票をしっかり読み込んでください。理念、特色、取り組み内容などに「共感できるポイント」が必ず見つかるはずです。それを自分の経験や価値観と結びつければ、自然と志望動機は形になります。
Q. 転職回数が多いと不利になりますか?
A. 不利にならないとは言い切れませんが、介護業界は転職が一般的な業界でもあります。回数よりも重要なのは、「なぜ辞めたのか」「次はどうしたいのか」を明確に説明できるかどうかです。
Q. 未経験の場合、自己PRに何を書けばいいですか?
A. 前職での経験の中から「介護に活かせる要素」を探し出してください。接客経験なら傾聴力、営業経験ならコミュニケーション力、事務経験なら正確性や責任感——どんな職種にも介護と接点のあるスキルは必ずあります。
履歴書に嘘の情報を書くのは絶対にNGです。入職後に発覚した場合、経歴詐称として懲戒解雇の対象になる可能性があります。転職回数が多くても、ブランクがあっても、正直に記載することが信頼の第一歩です。
履歴書作成に役立つサービス
履歴書の作成に不安がある方は、以下のサービスの活用を検討してみてください。
- 介護転職エージェントの添削サービス:プロのアドバイザーが無料で添削してくれる
- ハローワークの履歴書相談:ハローワークでは履歴書の書き方相談にも対応している
- 履歴書テンプレート:JIS規格に準拠した履歴書テンプレートを使用するのが無難
また、職業情報提供サイト(日本版O-NET)では介護職員に求められるスキルや適性が整理されており、自己PR作成の参考にもなります。

まとめ
介護転職の履歴書は、「丁寧さ」「具体性」「介護への結びつけ」の3つがカギを握ります。完璧な文章力は必要ありません。自分の言葉で誠実に思いを伝えることを心がけてください。
特に志望動機と自己PRは、施設ごとにカスタマイズすることが非常に重要です。手間はかかりますが、一つひとつの施設に合わせて丁寧に作成することが、内定への最短ルートになります。
履歴書の書き方に不安がある場合は、転職エージェントの添削サービスやハローワークの相談窓口を気軽に活用してみてください。
※記事執筆時点での情報です。最新の情報は各公式サイトでご確認ください。

