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個別機能訓練計画書の書き方と作成のコツ|記入例付きで手順をわかりやすく解説

介護の働き方

デイサービスや通所リハビリなどの介護現場で、個別機能訓練加算を算定するために欠かせないのが「個別機能訓練計画書」です。「どの項目に何を書けばいいのかわからない」「目標の立て方に自信がない」と悩む機能訓練指導員は多いのではないでしょうか。

個別機能訓練計画書は、利用者一人ひとりの心身の状態や生活環境を踏まえ、自立支援につながる目標と訓練プログラムを計画的に設計するための書類です。正しく作成できれば、利用者のモチベーション向上やサービスの質の担保にもつながります。

この記事では、個別機能訓練計画書の基本構成から、各項目の書き方のコツ、記入例までをわかりやすく解説します。

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個別機能訓練計画書は「利用者の生活をどう良くするか」を具体的に描くための設計図だぞ。書き方のコツをしっかり押さえよう!

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個別機能訓練計画書とは?目的と加算の関係

個別機能訓練計画書とは、デイサービスなどの通所介護事業所で機能訓練指導員が作成する計画書で、利用者ごとの身体機能の現状や生活上の課題を把握し、それに対する訓練目標と具体的なプログラムを記載するものです。

この計画書は、個別機能訓練加算(I)(II)を算定するために必要な書類であり、厚生労働省が定める「別紙様式3-3」に準拠して作成するのが一般的です。

ポイント
  • 個別機能訓練加算(I):身体機能の維持・向上を目的とした機能訓練を計画的に行う場合に算定
  • 個別機能訓練加算(II):生活機能の向上を目的とし、居宅訪問による生活状況の確認を行ったうえで計画を作成する場合に算定

令和6年度の介護報酬改定では、機能訓練指導員の配置基準の一部が見直され、計画書の様式にも若干の変更が加えられています。最新の様式は厚生労働省のホームページからダウンロードできるため、事業所で使用しているフォーマットが最新版か確認しておくとよいでしょう(参考:ワイズマン 機能訓練計画書の書き方ガイド)。

計画書づくりに慣れないうちは、個別機能訓練の考え方や記入例をまとめた本を手元に置いておくと、迷ったときに確認しやすくなります。

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個別機能訓練計画書の基本構成と記載項目

個別機能訓練計画書の様式には、主に以下の項目が含まれます。それぞれの役割を理解しておくと、記載がスムーズになります。

基本情報の記載項目

項目 記載内容
利用者名・生年月日 利用者の基本情報
要介護度 認定を受けている要介護度
障害高齢者の日常生活自立度 寝たきり度(ランクJ~C)
認知症高齢者の日常生活自立度 認知症の程度(ランクI~M)
病名・既往歴 主治医からの情報や診断名
生活課題・本人の希望 居宅訪問やアセスメントで把握した内容

目標設定とプログラムの記載項目

項目 記載内容
長期目標 概ね6か月後に達成を目指す目標
短期目標 概ね3か月後に達成を目指す目標
プログラム内容 具体的な訓練メニュー・頻度・時間
留意事項 訓練時の注意点やリスク管理
評価 目標達成度の判定と今後の方針
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目標は「本人の生活に直結する内容」にするのが大事だぞ。「歩けるようになる」じゃなくて「トイレまで自力で歩ける」くらい具体的にな!

目標の立て方のコツ|ICFの視点を取り入れる

個別機能訓練計画書の目標設定で大切なのは、ICF(国際生活機能分類)の考え方を取り入れることです。ICFでは「心身機能・身体構造」「活動」「参加」の3つの視点から生活機能を捉えます。

3つの視点と目標例

心身機能レベルの目標

身体の機能そのものに焦点を当てた目標です。「下肢の筋力を維持する」「関節可動域の低下を防ぐ」などが該当します。

活動レベルの目標

日常生活の具体的な動作に関する目標です。「トイレまでの移動を杖歩行で自立する」「自分で靴下を履ける」など、生活場面に即した目標を設定します。利用者のモチベーションが上がりやすいのはこのレベルの目標です。

参加レベルの目標

社会参加や役割に関する目標です。「近所の買い物に一人で行ける」「家族と外食に出かけられる」など、その人らしい生活の実現につながる目標を設定しましょう。

注意

目標設定の際は、利用者本人の意欲や希望を尊重することが大切です。専門職の視点だけで一方的に決めるのではなく、「何がしたいか」「どんな暮らしを送りたいか」を本人に確認し、そこから逆算してプログラムを組み立てましょう。

ICFの考え方は図解の多い解説書で一度整理しておくと、目標を3つの視点に分けるときに迷いにくくなります。

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各項目の書き方と記入例

ここからは、実際の計画書を想定した記入例を項目ごとに紹介します。

生活課題・本人の希望の記入例

ポイント

居宅訪問で確認した内容:玄関の上がり框(かまち)の段差が15cmあり、手すりなしでの昇降に不安がある。自宅内はすべてフローリングで、スリッパを履いて移動している。トイレは居室から5m程度の距離。
本人の希望:「できるだけ一人でトイレに行きたい。転ばないようになりたい」
家族の希望:「自宅での生活をこのまま続けてほしい。転倒が心配」

居宅訪問では段差の高さや動線の距離を測る場面が多いので、コンパクトなメジャーを持参しておくと数値で正確に記録できます。

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長期目標・短期目標の記入例

ポイント

長期目標(6か月):自宅内の移動を自立して安全に行え、転倒リスクを軽減する
短期目標(3か月):居室からトイレまでの移動を手すりと杖を使って一人で行える

プログラム内容の記入例

ポイント
  • 下肢筋力強化訓練:椅子からの立ち上がり訓練(10回×2セット)、スクワット(自重・5回×2セット)
  • バランス訓練:片脚立位保持(目標10秒)、タンデム歩行練習
  • 歩行訓練:杖歩行で施設内を30m以上歩行(休憩含む)
  • 実施頻度:週2回(デイサービス利用日に実施)
  • 実施時間:1回あたり20分程度

片脚立位の秒数やTUGのタイムを記録するときは、手元で操作しやすいストップウォッチがあると測定がスムーズです。

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プログラムは「回数」「セット数」「距離」など数値で書くのがポイントだぞ。曖昧な表現だと評価のときに比較ができなくなるからな!

計画書作成の手順と流れ

個別機能訓練計画書を作成する流れを、ステップごとに整理します。

ステップ1:情報収集

ケアマネジャーからの情報提供書、主治医意見書、本人・家族への聞き取りなどを通じて、利用者の心身状態・生活環境・本人の希望を幅広く把握します。個別機能訓練加算(II)を算定する場合は、居宅訪問による生活状況の確認も必要です。

ステップ2:課題の抽出とアセスメント

収集した情報をもとに、身体機能面・生活動作面・社会参加面の課題を整理します。ICFの視点を使うと漏れが少なくなります。

ステップ3:目標設定

長期目標(6か月)と短期目標(3か月)を設定します。目標は具体的で測定可能な表現にし、「いつまでに」「何ができるようになるか」を明確にしましょう。

ステップ4:プログラムの立案

目標達成に必要な訓練メニューを選定し、回数・頻度・時間を設定します。利用者の体力や意欲に合わせて無理のない内容にすることが大切です。

ステップ5:本人・家族への説明と同意

作成した計画書を本人・家族に説明し、同意を得ます。署名をもらうことで、計画に基づいたサービス提供の根拠となります。

ステップ6:実施と評価

計画に沿って訓練を実施し、概ね3か月ごとに評価を行います。目標の達成度に応じて、計画の見直しや更新を行いましょう(参考:ルネサンス 個別機能訓練計画書の書き方と作成のコツ)。

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計画書作成でよくある失敗と対策

個別機能訓練計画書を作成する際、陥りやすい失敗パターンとその対策を紹介します。

失敗1:目標が漠然としている

「歩行能力の向上」のような曖昧な目標は、達成度の評価ができません。「施設内のトイレまで(約10m)を杖歩行で安全に移動できる」のように、場所・距離・手段を含めた具体的な表現に修正しましょう。

失敗2:居宅訪問の情報が反映されていない

個別機能訓練加算(II)では居宅訪問が要件です。訪問で確認した段差の高さ、動線の距離、家具の配置などを計画書に反映していないと、加算の算定要件を満たさない可能性があります。

失敗3:評価が形骸化している

3か月ごとの評価で「継続」とだけ書いてしまうケースがあります。数値データの比較や本人の感想を盛り込み、目標の達成度を客観的に記録しましょう。

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評価のときに「前回と比べてどう変わったか」を数値で示せると、利用者のやる気にもつながるぞ。記録は未来の自分への手紙だと思って丁寧に書こう!

個別機能訓練計画書の評価方法と更新サイクル

計画書は作成して終わりではなく、定期的な評価と更新が求められます。評価の基本的な流れを確認しておきましょう。

3か月ごとの評価

短期目標の設定期間に合わせて、概ね3か月ごとに評価を実施します。目標の達成度を「達成」「一部達成」「未達成」で判定し、達成状況に応じて目標やプログラムの見直しを行います。

評価時に確認するポイント

  • 身体機能の数値データ(握力、歩行速度、TUGなど)の変化
  • 利用者本人の主観的な変化の感じ方
  • ADL(日常生活動作)の自立度の変化
  • 生活環境や家族の状況に変化がないか

握力のように数値で追える項目は、同じ握力計で毎回測ると前回との比較がしやすくなります。

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評価結果の記載例

ポイント

評価日:記事執筆時点
短期目標:居室からトイレまでの移動を杖歩行で自立する
達成状況:一部達成。杖歩行での移動は安定してきたが、夜間はふらつきが見られる場面がある(月1~2回)。
数値データ:TUG 15秒→12秒に改善。握力は維持(右18kg、左16kg)。
本人の声:「昼間はだいぶ自信がついた。夜はまだ怖い」
今後の方針:短期目標を継続。夜間の動線に足元灯の設置を家族に提案。下肢筋力訓練のセット数を1セット追加する。

記入例のように夜間の動線を明るくしたい場合は、人が近づくと点灯する足元のセンサーライトを家族に紹介するのも一つの方法です。

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よくある質問(Q&A)

Q. 個別機能訓練計画書は誰が作成するの?

機能訓練指導員が中心となって作成します。機能訓練指導員の対象資格は、理学療法士(PT)、作業療法士(OT)、言語聴覚士(ST)、看護師、准看護師、柔道整復師、あん摩マッサージ指圧師、鍼灸師です。ただし、ケアマネジャーや介護職員と連携しながら作成することが求められます(参考:リハブクラウド 個別機能訓練計画書とは)。

Q. 計画書の見直し頻度は?

概ね3か月に1回の評価と見直しが基本です。ただし、利用者の状態が大きく変化した場合(入院後の復帰、転倒による骨折など)は、時期を待たずに計画を修正する必要があります。

Q. LIFE(科学的介護情報システム)への提出は必要?

個別機能訓練加算(II)を算定する場合は、LIFEへのデータ提出とフィードバックの活用が要件に含まれています。提出するデータ項目を事前に把握しておくと、計画書作成時から必要な情報を漏れなく記録できます。

Q. 居宅訪問は毎回必要?

個別機能訓練加算(II)の算定には、計画書の作成時に居宅訪問を行い、生活環境を確認することが必要です。計画の更新時にも再度訪問して、住環境の変化がないか確認するのが望ましいです。訪問で得た情報を計画書に反映することで、より実践的な訓練内容を設計できます。

まとめ

個別機能訓練計画書の書き方は、「利用者の生活課題から目標を逆算し、具体的なプログラムに落とし込む」のが基本です。ICFの3つの視点を取り入れ、数値で測定可能な目標を設定することで、評価も行いやすくなります。

計画書は利用者の自立支援を設計するための大切なツールです。記入例を参考にしながら、利用者一人ひとりに合った計画書を丁寧に作成し、質の高い機能訓練を提供していきましょう。

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