介護福祉士の国家試験に向けて勉強を始めようとしたとき、「参考書やテキストが多すぎてどれを選べばいいか分からない」と困っている人は少なくないだろう。
介護福祉士試験は出題範囲が広いため、自分に合った参考書を選ぶことが効率的な学習の第一歩になる。合わないテキストを使って時間を無駄にしてしまうのは避けたいところだ。
この記事では、介護福祉士試験対策のおすすめ参考書・テキストを目的別に紹介しながら、失敗しない選び方のポイントも解説していく。

介護福祉士試験対策の参考書を選ぶときのポイント
参考書選びで失敗しないために、まず押さえておきたいポイントを紹介する。
最新年度版を選ぶ
介護福祉士試験は法改正や制度変更の内容が出題されることがある。古い年度のテキストでは最新の法改正に対応していない可能性があるため、受験する年度に対応した最新版を選ぶことが重要だ。
テキストと問題集をセットで揃える
テキスト(教科書)だけでは知識のインプットに偏りがちになる。テキストで学んだ内容を問題集でアウトプットすることで、理解度が格段に上がる。同じシリーズのテキストと問題集をセットで使うと、学習内容のリンクがスムーズだ。
自分の学習スタイルに合った構成を選ぶ
参考書には「図表が多いタイプ」「文章による解説が詳しいタイプ」「要点を箇条書きでまとめたタイプ」などさまざまな構成がある。書店で実物を手に取って、自分が読みやすいと感じるものを選ぶのがベストだ。
参考書は「1冊をしっかりやり込む」のが基本。何冊も買って中途半端に手をつけるよりも、メインの1冊を繰り返し読んで知識を定着させる方が効果的だ。
おすすめの参考書・テキストを紹介
ここからは具体的におすすめの参考書を紹介していく。用途別に整理したので、自分に合ったものを見つけてほしい。
中央法規出版「介護福祉士国家試験 わかる!受かる!合格テキスト」
介護福祉士試験対策テキストの王道と言える一冊。国家試験合格に必要な知識を1冊に凝縮しており、キーワードや出題頻度、用語解説などで頻出テーマを効率的に学べる構成になっている。中央法規は介護系資格の出版では圧倒的な実績があり、試験の出題傾向を熟知した内容で信頼性が高い。
翔泳社「福祉教科書 介護福祉士 完全合格テキスト」
忙しい方向けに箇条書きスタイルの解説と豊富な図表で効率よく学習できる構成が特徴。2ページごとに一問一答が配置されており、読んだ内容をすぐに確認できるのが嬉しいポイントだ。テキストと問題集が同シリーズで揃っているので、セット使いがしやすい。
TAC「みんなが欲しかった!介護福祉士の教科書」
資格試験対策で定評のあるTACが手がけるテキスト。ポイントを絞った構成で、膨大な試験範囲でも効率よく勉強を進められる。過去問題がところどころに織り交ぜられているため、インプットとアウトプットを同時に進められるのが特徴だ。フルカラーで視覚的にも分かりやすい。
ユーキャン「介護福祉士 よくわかる!速習テキスト」
通信教育大手のユーキャンによるテキスト。初学者にも分かりやすい平易な文章で書かれており、図やイラストも豊富。短期間で効率よく学びたい人に向いている。ユーキャンの通信講座と併用することも可能だ。
中央法規出版「らくらく暗記マスター」
試験直前期の暗記対策に特化したコンパクトな参考書。重要事項を語呂合わせやイラストで覚えやすくまとめており、持ち歩いてスキマ時間に学習するのに最適。メインテキストの補助教材として使うのがおすすめだ。

問題集のおすすめも押さえておこう
テキストと並んで重要なのが問題集(過去問集・予想問題集)だ。おすすめの問題集を紹介する。
中央法規出版「介護福祉士国家試験 過去問解説集」
直近3年分の過去問を全問収録し、選択肢ごとに丁寧な解説が付いている。過去問対策のメイン教材として使うのに最適だ。テキストと同シリーズなので、分からない部分をテキストに戻って確認しやすい。
中央法規出版「介護福祉士国家試験 模擬問題集」
本番形式の模擬試験が複数回分収録されている。過去問をひと通り解き終えた後の実力確認として使うのに適している。時間を計って解くことで、本番の時間配分の感覚も養える。
翔泳社「福祉教科書 介護福祉士 完全合格過去&模擬問題集」
過去問と模擬問題が1冊にまとまっているお得感のある問題集。解説も分かりやすく、テキストとセットで使うことで学習効率が上がる。

学習タイプ別のおすすめ参考書の組み合わせ
受験者のタイプ別に、おすすめの参考書の組み合わせを紹介する。
初めて受験する人(初学者)
まずはメインテキスト1冊と過去問解説集1冊の2冊からスタートするのがおすすめだ。テキストは翔泳社やTACの図表が豊富なものが取り組みやすい。全体像がつかめたら、模擬問題集を追加して実力を確認しよう。
働きながら短期間で合格したい人
要点をコンパクトにまとめたテキストを選び、過去問中心の学習スタイルが効率的だ。ユーキャンの速習テキスト+中央法規の過去問解説集の組み合わせなら、限られた時間でも着実に知識を身につけられる。通勤時間にはアプリでの学習も組み合わせよう。
再受験・苦手科目がある人
苦手科目に特化した対策が必要。全科目のテキストを再度読み直すよりも、過去問で正答率が低い科目を特定し、その科目の解説をテキストで重点的に復習する方が効率的だ。暗記系の弱点には「らくらく暗記マスター」が役立つ。
参考書を使った効果的な勉強法
参考書を買っただけでは合格できない。ここでは参考書を最大限に活用するための勉強法を紹介する。
テキストは3回読む
1回目は全体を通して読み、試験範囲の全体像をつかむ。2回目は重要ポイントにマーカーを引きながら精読する。3回目はマーカー部分を中心にサッと復習。回数を重ねることで知識が定着していく。
問題を解いた後にテキストに戻る
問題集で間違えた部分は、必ずテキストの該当箇所に戻って確認する。「なぜ間違えたのか」を理解することが、同じミスを防ぐことにつながる。
ノートにまとめるより、テキストに書き込む
別途ノートを作る時間があるなら、テキストに直接メモや補足を書き込んだ方が効率的だ。テキスト1冊に情報を集約することで、直前期の見直しもスムーズになる。
きれいなノートを作ることに時間を使いすぎてしまう人がいるが、それは勉強した気になっているだけの可能性がある。大切なのは「問題が解けるようになること」であり、ノート作りは手段に過ぎない点を忘れないようにしよう。

参考書を使った学習スケジュールの例
試験まで6ヶ月ある場合の、参考書を使った学習スケジュールの例を紹介する。
6ヶ月前〜4ヶ月前:テキスト通読期
メインテキストを1周読み通す期間。この段階では完璧に覚える必要はなく、全体像をざっくり把握することが目的だ。1日30分〜1時間のペースでコツコツ進めよう。分からない部分にはふせんを貼っておき、後から見直せるようにしておくとよい。
4ヶ月前〜2ヶ月前:問題演習+テキスト精読期
過去問集に取り組みながら、間違えた箇所をテキストで確認する期間。テキストの2周目は重要ポイントにマーカーを引きながら精読する。この時期が最も実力が伸びるゴールデンタイムだ。
2ヶ月前〜直前:仕上げ期
模擬問題集で実力を確認しつつ、テキストのマーカー部分と暗記マスターで最終チェックを行う。苦手科目を集中的に復習し、弱点を潰していく期間だ。
よくある質問(Q&A)
Q. 参考書は何冊買えばいいですか?
A. メインテキスト1冊+過去問集1冊の2冊が基本だ。余裕があれば模擬問題集や暗記用の小冊子を追加するとよい。ただし何冊も買って手を広げすぎるよりも、少ない冊数をしっかりやり込む方が合格に近づく。
Q. 中古の参考書でも大丈夫ですか?
A. 基本的には最新版を購入することをおすすめする。介護保険法の改正など、制度変更が反映されていない古いテキストでは不正確な知識を覚えてしまうリスクがある。特に「社会の理解」科目に影響が大きい。
Q. 独学と通信講座、どちらが合格しやすいですか?
A. 自己管理ができる人なら独学でも十分合格できる。通信講座は学習スケジュールが組まれている点や、質問サポートがある点がメリットだ。費用を抑えたいなら独学、計画的に進めたいなら通信講座が向いている。
Q. 電子書籍版のテキストでも大丈夫ですか?
A. 電子書籍版があるテキストもあるが、書き込みがしにくいというデメリットがある。試験対策テキストは直接メモや補足を書き込む使い方が効果的なので、紙の書籍をおすすめする。通勤中の復習用としてなら電子書籍も便利だ。
Q. テキストを読んでも頭に入ってこないのですが、どうすればいいですか?
A. テキストだけ読み続けるのは効率が悪い。まずは問題集を解いてみて、「何が分からないか」を明確にしてからテキストに戻ると理解度が格段に上がる。インプットとアウトプットを交互に行うのがコツだ。
まとめ
介護福祉士試験のおすすめ参考書・テキストについて紹介してきた。要点をまとめると以下のとおりだ。
- 参考書は最新年度版を選び、テキストと問題集をセットで揃えるのが基本
- 中央法規・翔泳社・TAC・ユーキャンが定番の出版社
- 自分の学習スタイルに合った構成のテキストを選ぶことが重要
- テキストは繰り返し読み込み、問題集で理解度を確認するサイクルが効果的
- 何冊も買うより、少ない冊数をしっかりやり込むのが合格への近道
介護福祉士の資格は一生モノの国家資格だ。参考書代の投資は合格後のキャリアアップや収入アップで十分に回収できる。自分に合った参考書を見つけて、合格を勝ち取ろう。
各出版社の最新テキスト情報は、中央法規出版の公式サイトや翔泳社の公式サイトで確認できる。また、テキスト選びに迷ったらアガルートの介護福祉士コラムも参考になるので、チェックしてみてほしい。


