「介護の資格って独学で取れるの?“」「どんなテキストを使えばいい?」と疑問に思っている方は多い。
結論から言うと、介護系の資格には独学で取得できるものとできないものがある。介護福祉士の筆記試験は独学で合格を目指せるが、初任者研修や実務者研修はスクールの受講が必須だ。

この記事では、介護の主要な資格ごとに独学の可否をまとめつつ、独学で目指せる資格の効率的な勉強法とおすすめテキストを紹介する。
介護の資格は独学で取れる?資格別の一覧
まずは、主な介護系資格について独学での取得が可能かどうかを確認しよう。
| 資格名 | 独学で取得可能か | 理由 |
|---|---|---|
| 介護福祉士(国家試験) | 筆記は独学OK | 筆記試験は独学で対策可能。ただし受験には実務者研修修了+実務経験3年が必要 |
| ケアマネジャー | 筆記は独学OK | 筆記試験は独学で対策可能。受験資格に実務経験5年以上が必要 |
| 介護職員初任者研修 | 不可 | スクール受講が必須(通信+通学) |
| 実務者研修 | 不可 | スクール受講が必須(通信+通学) |
| 福祉住環境コーディネーター | 独学OK | 筆記試験のみで取得可能 |
| 認知症ケア専門士 | 筆記は独学OK | 一次試験(筆記)は独学可能。二次試験は面接あり |
- 介護福祉士・ケアマネジャーの筆記試験対策は独学で十分対応できる
- 初任者研修・実務者研修はスクール受講が義務づけられている
- 福祉住環境コーディネーターは完全に独学で取得可能
介護福祉士の独学勉強法
介護福祉士国家試験は、第38回試験(記事執筆時点の最新)の合格率が70.1%と比較的高く、計画的に学習すれば独学でも十分合格を狙える試験だ。
勉強の進め方
- テキストで基礎知識をインプット:全13科目の出題範囲を一通り学ぶ。1日30分〜1時間のペースで約2ヶ月を目安にする
- 過去問を繰り返し解く:直近3〜5年分の過去問を最低3回は解く。間違えた問題を中心に復習する
- 模擬試験で実力チェック:本番前に模擬試験を受けて、時間配分や弱点を確認する
- スキマ時間にアプリを活用:通勤中や休憩時間にスマホアプリで一問一答形式の問題を解くのが効率的
おすすめテキスト
「みんなが欲しかった!介護福祉士の教科書」シリーズは、13科目の出題範囲を図解とイラスト中心にわかりやすく解説しており、独学者の最初の1冊として定評がある。
過去問集としては「介護福祉士国家試験過去問解説集」がおすすめだ。解説が丁寧で、正解だけでなく不正解の選択肢についてもなぜ誤りなのかが理解できる。

独学で合格するためのコツ
- 過去問を最低3周は回すこと。出題パターンが掴めると得点力が一気に上がる
- 苦手科目を放置しない。全科目で基準点以上を取る必要があるため、まんべんなく学習する
- 勉強期間は3ヶ月〜6ヶ月が目安。直前の詰め込みよりも、コツコツ継続するほうが定着しやすい
- スマホアプリを活用してスキマ時間を有効に使う
ケアマネジャー試験の独学勉強法
ケアマネジャー試験(介護支援専門員実務研修受講試験)は合格率が約20〜30%台で推移しており、難易度が高い。独学で合格するには、計画的な学習と十分な勉強時間の確保が欠かせない。
勉強のポイント
- 勉強期間の目安は約6ヶ月〜1年
- 「介護支援分野」と「保健医療福祉サービス分野」の2つの出題分野がある
- テキストでの基礎学習に加えて、過去問を繰り返し解くことが重要
- 介護保険制度の改正内容は毎年チェックしておく
おすすめテキスト
ケアマネ試験のテキストとしては「ケアマネジャー試験ワークブック」が定番だ。出題範囲を網羅しており、要点が整理されているため効率的に学習できる。過去問集は直近5年分以上を収録したものを選ぶとよい。
ケアマネジャー試験は合格率が低いため、独学に不安がある方は通信講座やオンライン講座の利用も検討してみてほしい。費用はかかるが、効率的に合格を目指せる。
福祉住環境コーディネーターの独学勉強法
福祉住環境コーディネーターは、完全に独学で取得可能な資格だ。2級・3級はCBT方式(コンピュータ試験)で受験でき、テキストと過去問を中心に学習すれば合格を目指せる。
受験資格に制限はないため、介護業界以外の方でも受験可能だ。住宅改修や福祉用具の知識が身につくため、ケアマネジャーや相談員を目指す方にもおすすめの資格となっている。

独学で勉強するときの注意点
- 最新のテキストを使う:介護保険制度は定期的に改正されるため、古いテキストでは対応できない場合がある。受験する年度に対応したテキストを使うこと
- 出典不明の情報に注意する:ネット上の情報には古い内容や不正確なものも混在している。公式テキストや信頼できる出版社の教材を中心に学習するのが安全だ
- モチベーション管理を工夫する:独学は自分でスケジュールを管理する必要がある。勉強仲間を見つけたり、SNSで進捗を発信したりするのも継続のコツだ
よくある質問(Q&A)
Q. 介護の資格は全くの初心者でも独学で取れる?
介護福祉士の筆記試験対策は初心者でもテキストと過去問で独学可能だが、受験資格として実務者研修修了と実務経験3年が必要なため、試験対策だけでは資格は取れない。初心者はまず初任者研修をスクールで受講するところから始めるのがおすすめだ。
Q. 独学に必要な勉強時間はどのくらい?
介護福祉士なら約100〜250時間、ケアマネジャーなら約200〜400時間が目安とされている。1日1時間の勉強で3〜6ヶ月程度かかる計算だ。
Q. テキストは何冊必要?
基本テキスト1冊+過去問集1冊の計2冊があれば十分だ。それ以上に手を広げるよりも、2冊を繰り返し解くほうが得点力は上がる。
介護資格の勉強に役立つ無料の学習リソース
テキスト以外にも、独学に活用できる無料のリソースが多数ある。上手に組み合わせることで、学習の効率をさらに高められる。
スマホアプリ
介護福祉士やケアマネジャーの過去問アプリは多数リリースされている。通勤中や休憩時間などのスキマ時間に一問一答形式で問題を解けるため、テキスト学習との併用がおすすめだ。無料で使えるアプリも多いので、まずはいくつか試してみるとよい。
YouTubeの解説動画
介護福祉士試験やケアマネ試験の対策動画はYouTube上にも多数公開されている。テキストだけでは理解しにくい部分を動画で補うことで、理解度が格段に上がることもある。ただし、発信者の信頼性や情報の鮮度には注意が必要だ。
厚生労働省の公開資料
介護保険制度の改正情報や統計データは、厚生労働省のウェブサイトで無料公開されている。試験では最新の制度に関する出題もあるため、改正のポイントを押さえておくことは重要だ。

独学のスケジュール例(介護福祉士試験3ヶ月プラン)
介護福祉士試験を3ヶ月で準備する場合のスケジュール例を紹介する。
| 期間 | 学習内容 | 1日の目安 |
|---|---|---|
| 1ヶ月目 | テキスト通読(全13科目のインプット) | 約1時間 |
| 2ヶ月目 | 過去問を解く(直近5年分)+弱点補強 | 約1〜1.5時間 |
| 3ヶ月目 | 模擬試験+苦手分野の集中復習 | 約1〜2時間 |
このスケジュールで合計約100〜150時間の学習量になる。毎日1時間程度の学習を3ヶ月間続けることが合格のラインだ。無理のないペースで継続することが何より大切だ。
独学に向いている人・向いていない人
独学に向いている人
- 自分でスケジュールを立てて計画的に行動できる方
- テキストを読むだけで内容を理解できる方
- 費用をできるだけ抑えたい方
- すでに介護の現場で働いており、実務知識のベースがある方
独学に向いていない人
- 一人だとモチベーションが続かない方
- テキストだけでは理解が難しいと感じる方
- 質問できる環境がないと不安な方
- まとまった勉強時間の確保が難しい方
独学に向いていないと感じる方は、通信講座やオンライン講座の利用も選択肢に入れてみてほしい。費用は2万円〜5万円程度で、テキスト+動画+質問サポートがセットになっているものが多い。
独学を成功させるメンタル面のコツ
独学で資格試験に挑む際、最も大きな壁はモチベーションの維持だ。以下のポイントを意識することで、挫折を防ぎやすくなる。
- 小さな目標を設定する:「今週は3章まで読む」「今日は過去問を10問解く」など、達成可能な目標を設定して達成感を積み重ねる
- 勉強する時間を固定する:毎日同じ時間に勉強する習慣をつけると、「やるかやらないか」を悩む時間がなくなる
- 合格後のイメージを持つ:資格を取得したらどんなキャリアが開けるか、どのくらい収入が上がるかを具体的にイメージすると、勉強のモチベーションが高まる
- 完璧を目指さない:すべての範囲を完璧に理解する必要はない。合格ラインをクリアすることを目標にして、効率的に学習を進めよう
まとめ
介護の資格は種類によって独学での取得可否が異なる。介護福祉士やケアマネジャーの筆記試験は独学で対策可能だが、初任者研修や実務者研修はスクール受講が必須だ。
独学で資格試験に挑戦する場合は、最新のテキストと過去問を中心に、計画的に学習を進めることが合格への近道になる。スキマ時間も活用しながら、自分のペースでコツコツ取り組んでほしい。

参考リンク:


