「介護の仕事に興味はあるけど、身体介護は体力的に不安……」「運転が好きだから、それを活かせる介護の仕事はないかな?」。そんな方におすすめなのが、介護施設の送迎ドライバーという仕事です。
送迎ドライバーは普通自動車免許があれば始められ、身体介護の負担が少ないため、介護業界への入り口として人気が高まっています。特にデイサービスやデイケアでの需要が多く、朝と夕方の送迎業務を中心とした働き方が特徴です。
この記事では、介護施設の送迎ドライバーの仕事内容、必要な資格、給料、メリット・デメリット、向いている人の特徴まで詳しく解説します。

送迎ドライバーの仕事内容
介護施設の送迎ドライバーは、利用者の自宅と施設の間を安全に送迎することが主な業務です。ただし、運転だけが仕事ではなく、さまざまな付随業務もあります。
主な業務一覧
| 業務 | 具体的な内容 |
|---|---|
| 送迎運転 | 利用者の自宅と施設間の送迎。複数名を乗車させるルート運行が基本 |
| 乗降介助 | 車両への乗り降りのサポート。車いすの方のリフト操作 |
| 玄関先での受け渡し | 利用者のご家族や自宅玄関先での安全な引き渡し |
| 車両管理 | 送迎車両の日常点検、清掃、消毒、給油 |
| 送迎記録 | 送迎時間、利用者の状態、特記事項の記録 |
| 添乗スタッフとの連携 | 同乗する介護職員との情報共有 |
送迎ドライバーの一日の流れ
デイサービスでの送迎ドライバーの一般的なスケジュールです。
| 時間帯 | 業務内容 |
|---|---|
| 8:00 | 出勤・車両点検・送迎ルートの確認 |
| 8:30〜10:00 | 朝の送迎(利用者のお迎え) |
| 10:00〜15:00 | 車両清掃・午後の送迎準備・施設内の軽作業 |
| 15:00〜17:00 | 夕方の送迎(利用者のお送り) |
| 17:00〜17:30 | 送迎記録の作成・車両の清掃・退勤 |
朝と夕方の送迎の間は比較的余裕があるのが特徴で、その時間は車両の清掃や軽作業を行います。施設によっては、送迎以外の時間に施設内の清掃や備品の管理など、ドライバー以外の業務を担当することもあります。
送迎運転で気をつけること
一般的なドライバーの仕事と大きく異なるのは、乗客が高齢者であるという点です。
- 急ブレーキ・急発進・急ハンドルの禁止:高齢者は体のバランスを保ちにくいため、丁寧な運転が必須
- 体調の変化に注意:送迎中に具合が悪くなる方がいた場合の対応が求められる
- 時間管理:複数名の利用者を効率よく送迎するルート管理
- 狭い道への対応:住宅街の細い路地での運転スキルが必要な場面も
- 天候への対応:雨天時のスリップ防止、猛暑時の車内温度管理

送迎ドライバーに必要な資格・条件
必須の資格
送迎ドライバーに必要な資格は、普通自動車第一種運転免許のみです。二種免許は必要ありません。送迎車は施設の車両を使用し、利用者から直接料金を受け取ることがないため、一種免許で問題ないのです。
あると有利な資格・スキル
| 資格・スキル | メリット |
|---|---|
| 介護職員初任者研修 | 乗降介助がスムーズにできる。応募の幅が広がる |
| 介護福祉士 | 送迎と介護業務の両方を担当でき、収入アップにつながる |
| 中型・大型免許 | 大型の送迎車両(マイクロバスなど)を運転できる |
| 運転経験が豊富 | 住宅街の狭い道や車いす対応車両の運転に対応しやすい |
求められる人物像
- 安全運転の意識が高い方
- 高齢者に対して優しく接することができる方
- 時間管理ができる方
- 報告・連絡・相談を適切に行える方
- 体調の変化に気づける観察力のある方
送迎ドライバーの給料
送迎ドライバーの給料は、雇用形態や地域によって異なります。
雇用形態別の給料相場
| 雇用形態 | 給料の目安 |
|---|---|
| 正社員 | 月収18〜25万円(年収250〜350万円) |
| パート・アルバイト | 時給1,000〜1,300円 |
| 派遣社員 | 時給1,100〜1,400円 |
送迎業務のみのパート勤務の場合、朝の送迎2時間+夕方の送迎2時間の合計4時間程度で日給4,000〜5,000円が目安です。正社員の場合は、送迎以外の時間に施設内業務を行うことで、フルタイムの勤務になります。
給料アップのポイント
- 介護の資格を取得する:送迎+介護業務ができるようになると、資格手当がつく
- 正社員登用を目指す:パートから正社員になることで、賞与や各種手当が加算される
- 都市部の施設を選ぶ:地方に比べて時給が高い傾向がある
送迎ドライバーのメリット
身体介護の負担が少ない
入浴介助や排泄介助といった身体的にハードな業務がないため、体力に自信がない方や腰痛持ちの方でも働きやすい環境です。メインの業務は運転であるため、これまでドライバーの仕事をしてきた方にとっては馴染みやすい仕事です。
夜勤がない
送迎業務は日中のみのため、夜勤がありません。規則正しい生活リズムを維持できるのは大きなメリットです。特にパート勤務であれば、朝と夕方だけの短時間勤務も可能です。
無資格・未経験から始められる
普通自動車免許があれば始められるため、介護業界への入り口として最適です。送迎業務をしながら介護の知識を身につけ、ステップアップしていく方も多いです。
やりがいを感じやすい
利用者やそのご家族から「ありがとう」と直接感謝されることが多い仕事です。「あなたの運転は安心する」と声をかけてもらえることもあり、モチベーションにつながります。
定年後も働きやすい
送迎ドライバーは60代・70代で活躍している方も多く、長く働き続けられる仕事です。定年退職後のセカンドキャリアとして選ぶ方も増えています。
送迎ドライバーのデメリット
給料が高くない
送迎業務のみの場合、パート勤務で短時間の勤務になるため、月収は限られます。正社員であっても、介護職員として身体介護も行うスタッフに比べると給料水準は低めの傾向があります。
交通事故のリスクがある
高齢者を乗せて運転するため、事故を起こした場合の責任は重大です。常に安全運転を心がけ、車両の点検を怠らないことが求められます。ヒヤリハットの報告を徹底し、事故防止の意識を高く持つ必要があります。
天候に左右される
雨天や積雪時の運転は特に神経を使います。利用者の乗降時に濡れないよう傘をさしたり、車いすの方をスムーズにリフトに乗せたりする対応も必要です。
送迎以外の業務がある場合も
施設によっては、送迎以外の時間に清掃や洗濯、食事の準備補助などの業務を任されることがあります。「運転だけすればいい」と思っていると、ギャップを感じる可能性があるため、事前に確認しておきましょう。
送迎ドライバーに向いている人
以下に当てはまる方は、送迎ドライバーとの相性が良いでしょう。
- 運転が好き・得意な方:運転することにストレスを感じない
- 安全意識が高い方:慎重で丁寧な運転ができる
- 高齢者と接するのが好きな方:優しく声かけができる
- 時間管理がしっかりできる方:送迎ルートを効率的に回れる
- 身体介護の負担を避けたい方:体力面に不安がある
- 短時間・パートで働きたい方:朝夕のみの勤務も可能
- 定年退職後の方:経験を活かしたセカンドキャリアに

送迎ドライバーの求人の探し方
送迎ドライバーの求人は、以下の方法で探すことができます。
- 介護専門の求人サイト:「送迎ドライバー」「送迎スタッフ」で検索
- ハローワーク:地域の介護施設の求人が豊富
- 施設への直接問い合わせ:近隣のデイサービスに問い合わせてみる
- シルバー人材センター:定年退職後の方向けの紹介もある
求人を見る際は、「送迎のみ」なのか「送迎+施設内業務あり」なのかを必ず確認しましょう。また、使用する車両の種類(普通車・ワンボックス・車いす対応車)も事前にチェックしておくと安心です。
まとめ
介護施設の送迎ドライバーは、普通自動車免許があれば始められ、身体介護の負担が少ない働き方です。運転が好きな方、体力的にハードな業務を避けたい方、短時間勤務を希望する方、定年後のセカンドキャリアを探している方に特におすすめです。
利用者の安全を第一に考えた丁寧な運転と、温かい声かけができるかどうかが、送迎ドライバーとして評価されるポイントです。介護の資格を取得してステップアップを目指すことで、キャリアの幅はさらに広がります。
「介護に関わりたいけど介護技術に自信がない」という方は、まず送迎ドライバーから介護の世界に一歩踏み出してみてはいかがでしょうか。
参考:介護ドライバーとは?仕事内容やなり方、平均年収について解説(ジョブメドレー)
参考:介護ドライバーとは?必要な資格や給与事情、仕事内容を徹底解説(ささえるラボ)
参考:介護ドライバー(ケアドライバー)とは?仕事内容や給料、介護タクシーとの違いを紹介(ウェルミーマガジン)



